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技(その2)

技のヒット数

本作には技ごとにヒット数(連発数)が設定されている。ヒット数が複数の場合、一度の発動で複数回攻撃することになる。
初期のファイナルファンタジーシリーズにおける、通常攻撃のシステムと似たような概念である(参照:バトル/【ヒット数】 - ファイナルファンタジー用語辞典 Wiki*)。
ただし本作の場合は、どちらかといえば格闘ゲーム用語で言うところの「多段ヒット」に近く、技ごとに上限のヒット数が決まっている。

各技の最大ヒット数や戦闘で実際に何ヒットしたのかはゲーム内で確認できず、上で述べた通り、一部の技がモーションや音から多段ヒットしているかどうかがわかる程度。
また、ダメージ量からも多少は推測ができる。
世界の合言葉は森部様などで、それぞれの技のヒット数(連発数)を確認できるが、ヒット数が複数の技の場合、

  1. 「技で決められたヒット数」で固定
  2. 使うキャラのレベルが低いうちはヒット数が低くなるよう設定されている(要するに使用者のレベルが上がれば上がるほどヒット数が上限近くまで上がる)
  3. 「0~技で決められたヒット数」の中から完全にランダムで選ばれる

の、3パターンが存在している。
アキラが初期から使える「ローキック」と「エルボー」は、前者がヒット数2、後者がヒット数1のため、「ローキック」の方がダメージ量が高くなるかと思いきや、「ローキック」のヒット数は上の2.のパターンなので、アキラのレベルが低いうちは「ローキック」が2発当たりにくく、「エルボー」の方がダメージ量が多くなりがち。
レベルを上げればヒット数が増える場合はヒット数を推測しやすいのでまだ良いが、使用者のステータスに関係なく完全にランダムな3.の場合は、ダメージ量のバラつきが大きくなってしまう。本作のラストボスにすら999ダメージが出せる一方で、ヒット数が少ないと大したダメージにならないサンダウンの「ハリケンショット」が最たる例。

ヒット数が複数かつ、範囲攻撃である場合は注意すべき点がある。
範囲攻撃において「範囲全体にヒット数1」の時は、範囲内に居る敵にそれぞれヒット数1で当たる、という意味。
サンダウンの「ピアッシング弾」は「範囲全体にヒット数1」なので、貫通して攻撃が当たった敵全てに対し、ヒット数1でダメージ量を計算する。
「ハリケンショット」の場合は5×5マス範囲攻撃だが、ヒット数は最大12(ランダムで減る)のため、範囲内に居る敵に0~12発が分散することになる。
ヒット数が複数かつ範囲攻撃の技は、「ハリケンショット」以外だと「みだれ撃ち」「新・みだれ撃ち」、他キャラだとおぼろ丸の「忍法夢幻蝶」「砂ジンの術」などが該当する。
1体を集中攻撃したい時は、範囲に1体だけ入れて使うと良い。

技による吹き飛ばし

技の中には、吹き飛ばし効果が付いているものがある。
該当の技を上下左右に向けて技を使えば、それぞれの方向へ相手を1マス移動させる。
斜め方向に技を使うと斜め方向へ飛ばすことができる(飛ぶ方向には法則性があるので注意、以下で説明)。

飛ばす方向には規則性があり、敵の幅が大きい場合は以下の図のようになる。

つまり、敵に対してどの位置から技を使ったかで吹き飛ぶ方向が決まる。
例えば敵の横幅が3マスだったら、

□□□□□
敵敵敵
敵敵敵
□□□

上のように敵の真下位置から、真上に技を使っても、右上方向へ斜めに技を使っても、上にだけ飛ぶようになっている。
斜め方向へ飛ばしたい場合は、敵の隅の斜めマスから使うしかない。

□□□□□
敵敵敵
敵敵敵
□□□□

↓上の状態で右上へ技を使って吹きとばせば、右上方向へと飛ぶことになる。

□□敵敵敵
□□敵敵敵
□↗□□□
□□□□

斜めに飛ばすと、実質4マス分の距離を離すことができる。
「ブンブン」「スピンドライブ」のように、遠距離から吹き飛ばせる場合は、以下のマスのいずれからでも斜めに飛ぶ。

□□□敵敵敵
□□□敵敵敵
味味味□□□
味味味□□□
味味味□□□

フィールドの隅にいる相手に対して斜めから吹き飛ばしをした時は、

_____
敵敵敵
敵敵敵
□□□□

↓味方が敵に右上方向へ吹き飛ばす

_____
□□敵敵敵
□□敵敵敵
□□□□

上の場合だと、吹き飛ばしに成功しても右にしか吹き飛ばない。
フィールド隅だけではなく、上に他の敵や味方が居る場合にも同じ現象が起きる。
また、上の状況にすることで、敵の位置を▶敵の技をくらわないための位置取りの基本で記した「3×2マス対角線の位置取り」へ持っていけるのもポイントである。常にこの位置へ吹き飛ばすことで、敵を()めることも可能となる。

吹き飛ばしの成功率は、敵味方、技の種類を問わず、共通して3/4(=75%)となっている。
岩などの障害物及び、最終編ラストボス戦のオディオモール及びピュアオディオ以外には、どんな相手にでも通用する。
SF編ラストボスのマザーCOMのように、敵自身は全く移動しないように設定されている場合でも、吹き飛ばして移動させることが可能。

使用後に後退する技

対象を吹き飛ばす挙動と似た効果として、使用者が技使用後に後退する技も存在する。
この効果が付いた味方の技は少なく、「山猿拳」「天馬後すい脚」のみ。
敵側でも使うキャラはさほど多くない。
後退する方向は、該当技を使ったキャラが向いている方向の逆。
例えば、心山拳老師が右上向きの状態で、「山猿拳」を右上の敵に向けて撃つと、使用後に老師は左下に後退する、ということになる。
また、老師が右上向きの状態で、「山猿拳」を真上に撃ったとしても、老師は左下に後退する。真下に後退するのではない、という点に注意。
ただし老師の左下マスに他の敵や味方キャラがいるなど、該当マスに移動できない時は真下へ飛ぶ。フィールドの隅などで移動先がない時も同様。

「天馬後すい脚」は背面方向への攻撃だが、使用後に後退するので、攻撃した方向へ1マス移動になる。

自身が移動することから、移動を兼ねた技と考えることもできる。
通常なら不可能である斜め1マス移動も可能であり、敵や障害物の隙間をすり抜けて斜め移動ができるというのもポイントである。
敵に囲まれている時に斜めマスへ移動して脱出することも可能。

最終編には以下のような、岩と敵(マスタードラゴン&ころころムシ&ピスタチオ)に味方全員が囲まれて開始になる厄介な戦闘があるが、

□□□□□
□□
□□□
□□□□
□□
□□□□
□□□□□

岩に囲まれている右上または左下位置の味方キャラは、通常、岩を破壊しなければ移動ができない。
ただしレイの場合は、「天馬後すい脚」を岩に向かって撃つことで、岩2個の間をすり抜けて斜め方向へ脱出ができる。

技による回転(向き変え)

技の中には、回転効果が付いているものがある。
回転効果は90度回転と180度回転の2種類あって、どちらかが発動する技もある(とらわれの男の「いかく射撃」などが該当)。
おぼろ丸の「十文字斬り」など90度回転の時は、必ず時計回りに回転する。

おぼろ丸の「忍法コマまわし」や、ゴリの「ウホ」のように、行動異常で90度ずつ回転しつづける技は、反時計回りに回転する。
行動異常になっている最中は、味方が1マス移動したり、Yボタンで足踏みして時間経過させるたびに反時計回りに回転していく。
Yボタンで敵の向きを調整することで、敵の側面や背面を楽に狙うことができる。

敵の向きを変えることにより、正面方向にしか出せない技を封じたり、回転させ続けることで()めるなど、有利に立ち回ることができる。
一方で向きを考慮せず適当に回してしまうと不利になることもあるため、向き変え後に敵がどちらを向くことになるか、きちんと考えた上で行動すること。

敵の技の中には、使用すると使用者自身が向き変えをする技も存在しているが、味方の技には使用者が向き変えをする技は存在していない。

なお、向き変えに成功した場合は、当たる前ではなく、当たった直後の位置で向きが判定になる。
つまり、右下向きの敵に右下から攻撃を仕掛けて(つまり正面から攻撃)、90度回転させて左下を向かせた場合は、側面からの攻撃と判定されるようになっている。▶向きの解説も参照のこと。

回転の成功率は、敵味方、技の種類を問わず、共通して3/4(=75%)となっている。
最終編ラストボス戦のオディオモール及びピュアオディオ以外には、どんな相手にでも通用する。

技の属性

技にはそれぞれ属性が設定されている。属性は以下の16種類。
メニュー画面の「技」の説明に、属性らしき説明があるが、その説明と実際の属性が一致しないこともある。
つまりゲーム内では、どの技にどんな属性があるのか、ほぼわからない。

  • 手技
  • 足技
  • 突進技
  • 鋭器
  • 鈍器
  • しめ技
  • 飛び道具
  • 背後
  • 火の技
  • 水の技
  • 風の技
  • 土の技
  • 精神
  • 善の技
  • 悪の技

当攻略では、それぞれの属性を省略して頭の一文字のみの「手/足/突/鋭/鈍/締/飛/背/火/水/風/土/精/善/悪/無」と表記することがあることをご了承いただきたい。

以上のうち、背後属性は特殊で、味方キャラの中に背後属性の技を使えるキャラは居ない。
(敵の技だと背後属性は「とろける愛」「バリアバースト」「すたーばすたー」など)
ただし、背面からの攻撃は、その技に元からある属性+背後属性の攻撃として扱われる。

また、「善の技」及び「悪の技」は隠し属性扱いのようで、装備品の▶回避属性表記に記載されていない。
更に無属性もやや特殊な属性に当たり、回避属性・反撃属性が存在していない。

手技や足技ならば「力」を上げれば威力が上がるのかというと、大半はそうなのだが必ずしもそうとは限らない。例えば高原の「烈風正拳づき」は、属性は「手技」だが、依存能力値は「力」ではなく「速」になっている。
威力は技に設定された属性ではなく、「依存能力値」の方に関係している。

「敵に属性による弱点があるのか」といった説明もないので、結局本作における「属性」とは何なのかということ自体がわかりにくい。
取扱説明書の技の説明では「火や水など属性ダメージを与えるものもあります」とあるのでますます誤解しがちだが、本作において、属性による弱点という概念は存在しない。
例えばファイナルファンタジーシリーズでは、水生生物や機械の敵の弱点は電撃系で、使えば大ダメージを与えられるというセオリーがあるが、本作にはそういう概念はない。
(ちなみにリメイク版では、属性関係の設定が刷新され、ファイナルファンタジーシリーズのような属性による弱点・耐性が設定されている)

「属性」が関係してくるのは、「回避属性」「反撃属性」「特定の属性の攻撃により敵に発生する行動異常」である。
詳細はそれぞれのリンク先でご確認いただきたい。

技の依存能力値

技にはそれぞれ、その技が使用したキャラの何のステータスに依存してダメージを与えているかを示す「依存能力値」が存在する。
基本的には物理攻撃っぽい技(手技、足技、突進技、鋭器、鈍器、しめ技)には力、飛び道具は速、精神攻撃っぽい技(背後、火の技、水の技、風の技、土の技、精神、善の技、悪の技)には知が依存能力値となっていることが大半だが、例外もある。
また、技に状態異常発生能力がある場合は、別途状態異常の「依存能力値」があり、高いほど発生確率が上がる仕様となっている。
状態異常の「依存能力値」は、知の値あるいは、そのキャラのステータスの中で伸びやすい値(例えばおぼろ丸やサンダウンの「速」など)であることが多いが、ゲーム中には表示されないのでわからない。

原始編隠しボスとして有名なキングマンモーには、「マヒの状態異常にさせる技グイグイと、眠りの状態異常にする技グーグーを使うことによって敵を()める」戦法があるのだが、「グイグイ」「グーグー」ともども、状態異常発生確率が知の値に依存しているため、戦闘前に知の値を装備品で底上げすることによって状態異常の発動確率を上げることで()められるのである。

技による反撃

各技には「反撃属性」というものが設定されており(技の属性とは別物)、その属性の攻撃を受けると自動的に反撃する仕組みになっている。
反撃技という名称なのに、受けた攻撃によって反撃したりしなかったりするのは、特定属性の技にしか反撃しない設定になっているため。また、反撃技の射程範囲内に敵が居なければ出せない。

反撃を出すための具体的な条件は以下の通り。

  1. 反撃可能な技に設定された反撃属性の技で攻撃され命中する
  2. 反撃技を出せる状態である(マヒや眠りなど、行動不能な状態にない)
  3. 反撃する相手が反撃技の射程・範囲内にいる(敵が複数マスにまたがっている場合は一部でも含まれていれば良い。また、キューブの「ハイスピードオペ」のような回復技はこの条件を必ず満たしている)

以上の3つをすべて満たした時に、行動順などとは関係なく自動で反撃技が出せる。
1.の時に吹き飛ばしや向き変えをされた場合でも、2. と3. の条件を満たしていれば反撃は発動する。
たとえばアキラの反撃専用技「ホーリーゴースト」だと、技の属性は「善」、反撃属性は「手技/足技/突進技/鋭器/鈍器/しめ技/飛び道具」で、技の属性と反撃属性はまったく別になっている。

  1. アキラが「手技/足技/突進技/鋭器/鈍器/しめ技/飛び道具」のいずれかの技で敵から攻撃され命中する
  2. アキラが「ホーリーゴースト」を出せる状態である(マヒや眠りなど、行動不能な状態にない)
  3. 反撃相手の敵が「ホーリーゴースト」の射程・範囲内にいる(アキラの正面方向縦横隣接マスにいる。敵が複数マスにまたがっている場合は一部でも含まれていれば良い)

以上を満たしていれば、アキラは自動的に「ホーリーゴースト」で攻撃する。
「ホーリーゴースト」が縦横隣接マスにしか出せないのに対して、タロイモの反撃技「のうてんショート」は反撃属性が15属性設定されている上、正面縦横斜め3マスが射程範囲なので、近未来編ではアキラに比べてタロイモの方が反撃を出す機会が多くなりがち。

オルステッドの「スピンドル」「ヘキサフランジ」など、反撃属性に背後属性が設定されている技がある。
上の「技の属性」には「背面からの攻撃は、その技に元からある属性+背後属性の攻撃として扱われる」と記したが、反撃時は例外で、「背後属性の攻撃には反撃するが、背面からの攻撃には反撃しない」仕様になっている。

サンダウンの反撃専用技「マルチカウンター」は、技名の通り、無属性以外の15属性の技に反撃する上、8方向1~3マスへの攻撃なので、よほど遠距離からの攻撃でない限り(また、状態異常などで技が出せない状態にならない限り)、「敵から何か攻撃を喰らえばほぼ反撃」状態になっている。
逆に、反撃ができる状態なのに「マルチカウンター」での反撃を出さなかった場合、敵の攻撃の属性は無属性だった、と判断できる。

反撃技を複数所持している、かつ、発動条件を同時に複数が満たした場合、複数の反撃技が同時発動するということは起こらない。
優先して発動する技が決まっている。
キューブの「ハイスピードオペ」は手/足/突/鋭/鈍/締/飛属性への反撃、「アンチフィールド」は手/足/突/鋭/鈍/飛/火/水/風/土/精/善/悪属性への反撃であり、手/足/突/鋭/鈍/飛属性が被っているのだが、「ハイスピードオペ」が優先になっている。
敵側も同様に、優先して発動する技が決まっている。
最終編の強敵ザコであるヘリオスハウントは、手/足/突/鋭/鈍/締/飛/背/火/水/風/土/精/善/悪属性への反撃専用技「ヘルフレグランス」と「リストレーション」が内部データ上では設定されているのだが、反撃は全体攻撃の「ヘルフレグランス」が必ず発動してしまい、回復技の「リストレーション」は発動しないようになっているようである。どちらも反撃専用技のため、ヘリオスハウントの「リストレーション」は、実質「設定されているものの一切使用しない技」と化している。
「リストレーション」自体は、SF編「キャプテンスクウェア」内でパピーテイルが使用するのを見ることが可能。
(このため、本攻略のデータ集では、敵データ一覧において、ヘリオスハウントの使用技に「リストレーション」は記載していない)

味方キャラが複数居る時に、範囲攻撃などで複数の味方が一度に攻撃され、複数の味方の反撃条件を満たした場合は、それぞれのキャラの反撃技が順に発動するようになっている。
もちろんその逆も成立し、複数の敵を攻撃した時に反撃の条件を満たしていた場合には、複数回反撃を食らうことになる。
SF編ラストバトルで、スタビライザー複数体に範囲攻撃を仕掛けると反撃でしつこく「システムリカバー」を使われるのが最たる例である。

反撃技に対しての反撃はない。
よって反撃が強烈な敵に対して、味方がひたすら回復しながら反撃技のみで敵を叩くという戦法も可能。
ただし本作では効果的な使い所がさほどない。
味方側が回復を続ける必要があるので、回復技(または大量の回復アイテム)がほぼ必須になるが、回復技と反撃技両方を持つキャラは限定されているし、反撃のみで攻撃する以外の攻略方法の方が手っ取り早いことが多い。
SF編ラストボスは、反撃で回復技を使う厄介な相手なので、回復だけしながら反撃で倒す方法が活躍する(が、この戦闘においても、反撃以外の倒し方は存在している)。

無属性の技と反撃

作中に登場する無属性の技は、

  • 空破旋風手(ユン・ジョウ、リンバースキュラ)
  • ほいこーろー(サモ・ハッカ)
  • 吸血(ガマヘビ変化)
  • キャンセラレイ(ピュアオディオ)

の4つのみである。
メニュー画面→技で、ユンの「空破旋風手」を見ると、「反撃されない技」という解説があるのだが、無属性は反撃属性として設定されることがないため、どんな相手にも一切反撃をくらわない技となっているのである。
この特性のため、最終編の一部の敵に対して「空破旋風手」「ほいこーろー」が活躍する場面がある。

  • ピスタチオ
    非常に防御が高くダメージを与えにくい。
    更に15属性に対し反撃属性を持っている上、その反撃技が全体に状態異常を引き起こす「ヘルフレグランス」を使う。
    だが無属性技で攻撃すれば反撃をくらわないので安全に倒せる。
  • オディオモール
    ラストボス前半戦に登場する。
    こちらも15属性に対し反撃属性を持っていて、反撃技「リベンジストーム」でHPを回復してくるため、通常は「オディオモールを攻撃せずにオディオアイとオディオマウスのみを倒す」のがセオリーである。
    だが無属性の技でならオディオモールの反撃を誘発しないので、オディオモールを撃破できる。
    ただしオディオモールは単発ダメージを強制的に1にするため、ヒット数7の「空破旋風手」は最大で7ダメージしか与えられないし、「ほいこーろー」は元々「サモが踊った分のランダムダメージ」なので1~99のダメージしか与えられず、HP992のオディオモールを倒すのにかなりの時間を要する。
    ちなみにオディオモールを倒すとラストボス後半戦(ピュアオディオ戦)が発生せずラストボスを倒せてしまう。

余談になるが、無属性は回避属性にも設定されないため、回避属性によるダメージ半減可能な敵味方キャラは存在しない。

技による状態異常・行動異常・ステータス増減

技の中には、様々な異常を発生させるものがある。詳細はそれぞれのリンク先で。

  • 状態異常
    石化、酔い、眠り、マヒ、毒、腕かため、足かための7種類。敵味方どちらにも発生する。
  • 行動異常
    敵専用の状態異常で、ゲーム中でも取扱説明書等でも一切触れていないためわかりにくい。「特定の技についてくる、状態異常とは異なる特別な効果」と考えておいてかまわない。
  • ステータス増減
    レベル、力、速、体、知に一時的に増減が起こる異常。SFC版発売当時は一般的なゲーム用語ではなかったが、俗に言う「バフ・デバフ」である。敵味方どちらにも発生する。

敵が使う技

敵もそれぞれ独自の技を使用し、味方が使うものと同様、様々な効果が設定されている。
ただし敵が使う技は、最大で4種類。
最終編のオルステッド主人公時には、各シナリオのラストボスを操作できるが、この時のボスたちも所持技は4種類になっている。
中には演出上、一切攻撃してこない、つまり使用技が設定されていない敵も存在する。幕末編の腰元やひとだま、中世編のルクレチア城に出現する魔王などが該当。

敵が技を使用する時には技名が表示される。
「名称は同じだが、効果が異なる技」も存在している。
現代編のグレート・エイジャの技「カミツキ」は、効果やエフェクトの光の色が異なる「カミツキ(黄)」と「カミツキ(青)」の2種類があるのだが、画面での技名表示はどちらも「カミツキ」である。
また、敵味方両方が使うものの、味方が使う時と敵が使う時とでは威力や効果といった仕様が少し異なる技もある。内部データでは別の技扱いになっている。
「忍法火の鳥」は、味方のおぼろ丸が使うものと、敵として出現する炎の仏像が使うものは同一なのだが、幕末編抜け忍ルートの最後に戦うハヤテや最終編のリンバースキュラが使用する「忍法火の鳥」はタメ時間がない、別の技になる。

味方キャラが敵として登場する時の使用技

本作では、操作するキャラが味方キャラと戦う場面が幾つかある。
この場合も、敵側のキャラが使用する技は最大4種類に限られている。
功夫編や最終編では、既に育成した(つまり技を4種類以上覚えた状態)味方キャラと戦うこともある。
その味方キャラが技を4種類以上覚えていたとしても、対戦時に使う技は4種類に減る。

例えば、功夫編では、修行などで心山拳老師が弟子と戦うことになる。
修行前に弟子をレベル上げして、4種類以上の技を覚えている状態で修行に入る場合、弟子はより高レベルで覚える4種類の技を使う。
例えばユンをレベル8まで上げると、9種類の技が使えるようになっている(「突き」「けり」「竜虎両破腕」「百里道一歩脚」「獅子の手」「山猿拳」「シマリス脚」「老狐の舞」「不射の射」)。
しかし修行で対戦する時、ユンが使用する技はレベル5、6、7、8で覚えた「山猿拳」「シマリス脚」「老狐の舞」「不射の射」の4種類のみになる。

この「より高レベルで覚える4種類の技を使う」法則は他の場合でも当てはまる。
最終編では、オルステッド以外主人公時に、高原やポゴ、おぼろ丸、レイ、アキラなど、戦って勝つと仲間になる味方キャラが居る。
彼らは各シナリオでの育成状況が反映されたステータスで最終編に参加するのだが、やはり戦闘時には「より高レベルで覚える4種類の技」を使ってくる。
ラーニングシステムがある現代編の高原や、イベントでの技習得があるおぼろ丸の場合も、「より高レベルで覚える4種類の技」を使うことになるので、例えば高原なら、レベルは2で固定であるものの、技は現代編でラーニングにて覚えた中で「より高レベルで覚える4種類の技」を使ってくる。
最終編のオルステッド主人公時に戦う相手は各シナリオの主人公たちになるが、この時も使う技の法則は同様。

敵の使用技についての詳細

ここからはやや踏み込んだ話になるので読み飛ばしていただいても構わない。

敵の使用技判定方法

敵ターンにおいて、敵はまず、どう行動するかを以下のように判定する。

  1. 行動異常の回復判定
  2. 移動の判定
  3. 攻撃の判定
  4. 移動の判定
  5. 攻撃の判定
  6. 移動

1.の「行動異常の回復判定」は行動異常で記しているが、「敵にターンが回ってきた時に一定確率(具体的には敵の現在レベル/128)で回復する」判定のことである。
移動の判定は、敵キャラに設定された「移動頻度」という内部数値から計算された、
移動する確率 = 移動頻度/32
で計算される。
移動は2.と4.で2回、攻撃は3.と5.で2回判定が入り、5.で攻撃判定がなかった場合は最終的に移動することになる。

そして攻撃判定時においては、以下のように判定が行われる。

敵は最大4種類の技を使うが、内部データにおいて、技には1~4の番号が振られている。
技1から技4まで順に、以下のように使用するかどうかを判断する。ただし反撃専用技は反撃時しか使用しないので判定されない。

  1. 使用を見送る(確率1/4)
  2. その技が状態異常等で使用不可能の場合は見送る(確率1/1)
  3. その技の発生状態異常と、味方パーティの状態異常が一致する場合は見送る(確率15/16)
  4. 対象が技の効果範囲にいない場合は見送る(確率1/1)
  5. 技使用を決定

技1から順に判定することと、1.での使うかどうかの判定の時点で75%の確率で使用することになることから、技番号が小さい、つまり判定が早い技ほど基本的に使用確率が高い、ということになる。
また、3.の判定はある程度、敵の行動の制御にもなっている。次ページの状態異常 > 状態異常を引き起こす技の使用頻度も参照。

回復技のみ、使用確率の計算方法が異なり、

1 / ( 31 - (現在HP / ((最大HP * 16) % 256 )) )
※「%」は剰余演算子、つまり割り算の余り

の確率で使用するかどうかが決まる。
また、範囲回復などで複数の種類の敵を回復可能だと、それぞれの種類の敵について判定をする。
ただし、「(最大HP * 16) % 256」の結果が0(割り算の余りが0、つまり割り切れる)なら、確率は1/32。
敵の最大HPが16の倍数だと、必ず256で割り切れる。このため、最大HPが16の倍数の敵はどのような状況でも回復技の使用確率は1/32である。
データ集を見ればわかるが、最大HPが128以上の敵は、全て最大HPが16の倍数になるように設定されている。
SF編のマザーCOMの「システムリカバー」や、西部編のディオ及びその部下の「突撃ラッパ」なども、常に「回復技の使用確率は1/32」である。
例外は近未来編のクルセイダー(HP:10)の「マタンゴ」や、原始編のちびマンモス(HP:40)の「クォ~ン」、中世編のアイアンビートル(HP:20)の「まんまる防御」、最終編のねこまた(HP:20)の「あぶらなめ」など。
彼らはHPが減るほど回復技を使う確率が上がるが、目に見えて確率が上がるのは、最大HPがやや高めで技3・技4の2回「クォ~ン」の判定が入るちびマンモスくらいである。「まんまる防御」の場合は、技2~4に設定されているため、比較的見る頻度が高い。

SF編のマザーCOM&スタビライザー戦では、スタビライザーのHPが48なので、やはり常に1/32で「システムリカバー」を使用することになる。
スタビライザーは技1~技4の枠が全て「システムリカバー」であり、上の通りに敵は自ターンで攻撃の判定が最大2回ある。
そして攻撃の判定中に技1~4についてそれぞれ判定するから、1/32で発生する「システムリカバー」を、最大で8回使用判定することになる。
更に、上に記したとおりに、範囲回復なのでマザーCOMが隣接していればマザーCOMの分の判定もするから、更に倍の16回判定。
「1/32で発生する事象を、16回繰り返して判定した時、1回以上発生する確率」は、1 - (1 - 1 / 32)^16で39.8%程度。
ということで、確率1/32でも、スタビライザーがしつこくHPを回復してくる理由は、判定回数の仕組みにある。

敵のターゲット判定方法

敵が攻撃可能な目標が複数いる時、どの対象を攻撃するかの判定だが、

  1. 8×8マスからランダムに(1/64の確率で)初期位置を決定する
  2. 初期位置から左→右、上→下方向にキャラを検索し(※実際には戦闘のフィールドは7×7マスであるから、はみ出したら次のマスから検索する)、最初に当たったキャラが目標になる

以下のように、AとBが味方キャラで、どちらも敵の攻撃範囲に入っている場合、1.の時点で初期位置が「B」の居る場所に選ばれない限り、2.の時点でAが最初に検索で見つかる、ということになる。
よって、Aが攻撃される確率が63/64で、Bが攻撃される確率が1/64ということになる。

□敵敵■■■
□敵敵■■■
□敵敵■■■
■■■□□□
AB□□
■■□□
□□□□□□□

下の図だと、Aが15/64、Bが49/64の確率で攻撃される。

□敵敵■A■
□敵敵■■■
□敵敵■■■
■■■□□□
■■□□
■■□□
□□□□□□□
未使用技

内部データでは、それぞれの技にタイプが指定されており、「周囲攻撃」に指定されている場合、敵も「周囲攻撃」として使用可能なのだが、「距離・範囲が実質周囲攻撃指定なのに、技のタイプが『周囲攻撃』に指定されていない場合、その技を使わない」という妙な仕様がある。
該当するのは五忍者・本体及び分身に設定されている「忍法コママワリ」と、ツナヨシ・オイディプスに設定されている「ひかえおろぉ!」という全体攻撃になる。
よって、カラクリ丸は敵から「忍法コママワリ」をラーニングすることはできない。レベルアップで覚えるので使用自体はできる。
以上から、本攻略のデータ集では、敵データ一覧において、五忍者・本体及び分身に設定されている「忍法コママワリ」と「ひかえおろぉ!」は記載していない。

なお、上の2種とは別に、「名称などデータのみ存在しているが、実際には誰も使用しない技」というデータ上のみの技もあるらしいが、ここでは取り上げない。



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